「人から信頼してもらう」という今までになかった経験をした去年の年末。
信頼とは何かがわかり、私は涙が止まりませんでした。
そのときの話を人に伝えると、半月経過した今でも泣きそうになります。
おそらく、私がずっと求めていたけど避けていたこと。
信頼とは?なぜ信頼がわからなくなっていた?などずっと考えていました。
私が気付いたこと
・人に期待しないように生きてきた
→その方が精神的に楽だった、がっかりしなくてすむから悪い方向で想定する癖がついていた
・大切な人(ものでも同じ)ができてしまったら失ったときの喪失感が怖いから”大切”をつくらないことで自衛していた
・でも、本当は人との深いつながりを求めていた
時には人に聞いてこのような自分の内面が見えてきました。
私の場合は、重い人間なんです(笑)
大切にしたいと思う人がいたら、真剣に向き合いたいしだからこそ期待もしてしまう。
だからこそ、ずっと避けていました。
最近、気付いたことが人生どこかのタイミングで「ひとりで生きていく」と決めたタイミングがあった気がするということです。
サラリーマン時代、ストレス過多な時期は夜ひとりでお酒を飲みながら自分より悲惨な主人公が登場するアニメをみて「この状況よりは食事もあって、助けてくれる人もいて、主人公よりはマシだから頑張ろう」と思うことで過ごしていた日々があったことを思い出しました。
ふとその暗黒時代に見ていたアニメ「盾の勇者の成り上がり」のことを思い出し、見返しています。
今見返すと共感ポイントがありすぎたことに驚きました。
簡単なあらすじです。
主人公の岩谷尚文は元いた世界から異世界へ「盾の勇者」として召喚されてしまう。
異世界では「波」という災いを退けるために、別の世界から勇者を4人召喚した。
他にも「剣の勇者」「槍の勇者」「弓の勇者」と4人の勇者が召喚されたが、防御しかできない「盾の勇者」はぞんざいな扱いを受ける。
勇者同士はいっしょにパーティーを組んでレベル上げをすることができず、現地の冒険者と協力して各自でレベル上げをすることに。
盾の勇者もなんとか現地の人で仲間ができたものの、その仲間に勇者として活動するために王から受け取った報奨金を奪われたあげく犯罪者に仕立てあげてしまう。
地位も名誉も地に落ちた状況でも生き残るために、必死に生き抜いて成り上がっていく。
私が最近見返していてまず印象に残ったシーンが、最初の仲間と冒険しているときは楽観的で目がキラキラしていましたが、裏切られ冤罪で犯罪者扱いされているときに、どんなに無罪を主張したところで『誰も信じてはくれない』という無力感とひとりで生きる覚悟を決めると同時に目がきつくなる描写がありました。
なぜ印象に残ったのかというと、その光景や尚文の心境に共感しかなかったからです。
私も中学生くらいの頃「なんでそんな目が死んでいるの?」と聞かれたことがあったことも思い出して、きっかけは思い出せていないけど「ひとりで生きていこう」と覚悟を決めたタイミングがあったのでは?と思うようになりました。
人間関係で嫌なことが続いて、「もう一人で生きていこう、生きるために必要な友達はほしいけどほどほどでいいや」そう思うようになった気がしています。
でも、心の奥底では背中を預けられるような信頼関係をずっと求めていて、見ないように蓋をしていただけだった、失ったときのことが怖くて諦めていただけだったということに気付きました。
裏切られひとりで生きることを決めた尚文は、目つきも鋭くなり食事の味もしなくなるような心がすさんだ日々を過ごします。
盾以外の武器が使えないから、病気の女の子の奴隷を買って戦ってもらうことに。
その女の子、ラフタリアは戦いに戸惑いながらも、食事を与えてくれ病気も治してくれる、戦い方や生きるすべを教えてもらうなど、尚文のやさしさと助けてもらった恩から良好な関係を築くまでになりました。
盾の勇者がラフタリアを無理やり奴隷として使役して戦わせているとされ、槍の勇者がラフタリアに刻まれている奴隷紋を解除させようとします。
もちろんラフタリアはそんなこと望んでいないのに奴隷紋を解除されることに。
奴隷紋を解除されたラフタリアは、それでも尚文を心配して近付こうとしても「あっちいけ、もう奴隷紋を解除されたんだろ、好きなところにでもなんでもいけばいい」とラフタリアを突き放します。
それでもラフタリアは尚文のところへ自らの意志でそばにいることを伝え、これからも一緒にいることに。
この一件を機に、尚文は味を感じられるようになり、目つきの鋭さも少し柔らかくなりました。
この奴隷紋を解除されても、ラフタリアが尚文に近づいていくシーンに号泣です。
この二人の信頼感と愛に号泣するあたり、私のなかでわだかまりがあるんだということがとてもよくわかりました。
一度、仲間だと信頼していた人に裏切られ失望する、もう裏切られることが怖いから奴隷のラフタリアを物扱いしようとしたけどだんだん感情移入してしまう、また以前の仲間と同じようにラフタリアがいなくなってしまうのかと失望しかけているところ、ラフタリアはそばにいることを選んでくれた。
具体的になにがあったのかは思い出せていませんが、「だれも信用できない」と決意した尚文の感情がありありとわかってしまったことに私も似たようなことがあったんだろうなと考えていました。
原体験を探るために中学生に仲良かった子やどんな人がクラスにいたのか思い出していたのですが、ごっそり記憶が抜けているかのように全然思い出せません。
単純に昔のことだから忘れているだけかもしれませんが…
高校と中学が一貫校だったこともあり記憶が混ざっている気がして高校も思い出そうとしましたが、中学も高校も思い出そうとすると動悸がする感覚があって正直気持ち悪くなりました。
間違いなくここらへんに何かあったんだろうと思うので、ゆっくり思い出したいと思います。
まず、気付くという第一段階は突破したので、信頼を覚えた私がどう飛躍していくのかお楽しみに!