OPINION

田舎あるある?なぜ僻地の役場は時代遅れなのか

地方あるあるかもしれませんが、私は僻地の役場で古い体質に驚いたことが多々あります。

・今の町長が廃止するまで(わりと最近まで)9:00、11:00、15:00と事務員(男性の事務員はいません)がお茶汲みする決まりがあった

・窓口は新人の仕事になりがち(特に女性)

・細かい指摘が多すぎて物事の進みが遅い

昭和みたいですよね。

なぜ、このような古い体制なのか。

新しい人がなかなか入ってこない、また新しい人が来てもその意見を取り入れようとしないからだと思います。

なぜなら、取り入れるべき役職を持っているおじさんたちはずっと役場の体制しか知りません。

ひとつしか職場の仕組みを知らないまま思考が凝り固まり40代、50代となっているため、新しい人が来ても意見を理解することがかなり難しいです。

理解したとしてもそれを取り入れようとするためには、また別のかなり高いハードルがあります。

先日打ち合わせでこのようなことがありました。

建設の仕事で働く人が高齢化しており人手不足に悩んでいます。

50代くらいのとある地元企業のおじさんがこのような話をしていました。

『どうしたら若い人たちが働いてくれるかな?

僕達が若いときは車を運転したくて仕方がなかったのに、今の若い子は車に興味ない人が多いよね。

だから重機運転とか人が来ないのかな?

どうしたら若い人たちが働いてくれるんだろう、若い人たちってどこにいるの?』

このようなことを言っていました。

私は、この話を聞いて『若い人が来なくて当たり前だな』と思いました。

そもそも、50代の人と20代、30代では育った時代背景も違う。

もちろん、20代や30代でも違うし20代前半と後半でも全然違うと思います。

このおじさんの自分目線でしか物事を考えられないことに驚きました。

詳細はこちらに書いてます。

『最近の若者は…』というおじさんの話を聞いて考えたこと打ち合わせで人手不足に悩むおじさんの話を聞きました。 『高齢化が進んでおり人手不足、でも産業を終わらせるわけにはいかない、後世に残...

おそらくですが、田舎という狭いコミュニティの弊害ではないでしょうか。

20代や30代のまだ他の考えを取り入れられる時期に、同じような考えの人で固まっていた、もしくは違う考え方や環境で育った人が少なかったから、他の人がどのような環境で育ってどのような考え方なのかなど想像する力が弱くなったのかもしれません。

このように自分目線でしか物事を考えられないおじさんが非常に多いと思います。

しかも厄介なことに、そのような人たちが役場では役職を持っているため、なにか物事を進めるためには、そのおじさんの許可が必要になります。

果たして自分おじさん(自分目線でしか物事を考えられないおじさん)が、今新しい意見を取り入れたあとのことを想像できるでしょうか。

初めにあげていたお茶汲みの例を使い、『男女平等の時代でお茶汲みをさせるのは間違っている、廃止しませんか?』と新しく入った40代男性が意見をしたとしてシュミレーションをします。

※ここであえて40代男性としたのは、昭和のまま生きている自分おじさんに女性が意見したとしてもすぐに却下されそう、シュミレーションするまでもないと思い、経験もあり説得力を持って変化させられる可能性がある40代男性として考えてみたいと思います。

※私の独断と偏見と妄想です。

役場で役職を持っている自分おじさんは考えます。

『たしかに、男女平等の考え方が浸透しているのはわかるけど、うちではずっとこのやり方だしわざわざ変える必要あるのかな?』

さすがに、女だからお茶汲みをして当たり前だという考えではないかと思いますが、わざわざ変えるほどのこと?というくらいの認識が妥当かと思います。

ここで40代男性が世間一般の状況を詳しく丁寧に説明しお茶汲みの大変さを伝えたら、まあ仕方ないかと自分おじさんも重い腰をあげるかもしれません。

40代という年齢が近い男性が、毎日3回のお茶汲みという明らかに時代にそぐわないこと、また内部で完結することであっても変わるハードルが高いというのが私の予想です。

またさらに厄介なことが、役場は年功序列で長く勤めて年齢が高い人の方が役職が上です。

言い換えると、ずっと同じ役場に勤めている人のほうが偉いということ、この感覚は長く勤めた自分おじさんにこびりついているのではないでしょうか。

だからこそ、どんなに素晴らしいアイデアを持つ人や経験豊富な人が入ってきたとしても、『ずっと勤めている自分のほうが偉いんだ』という感覚は、なくならないと思います。

すごい人でもこのような認識であれば、地域おこし協力隊という契約社員立場で特にスキルも経験もない凡人の私が意見を通すことはもっとハードだということは、このブログにたどり着くような方でしたら想像することができるかと思います。

【自分おじさん説得方法候補】
①頑張って丁寧に資料を作って丁寧に説明する
②『NO』と言えない雰囲気を作る

今のところ①しかできませんが、②のコツを掴んだら強力な武器になりそうだなと思いつつ、まだ勉強中です。

いい説得方法があったらぜひ教えて下さい。

田舎特有の仕事の大変さが知りたい方はこちらの記事も参考になると思います。

考えてる風だけどほぼ愚痴お隣ちゃん(隣の隣に住んでいて同じ時期に引っ越してきた女の子)と話していたことについてです。 先日、会ったときに立ち話したのですが...

完全に独断と偏見ですので、すべての田舎がこうだとは思わないでもらいたいです。

あくまで、私のいる僻地で見て感じたことであり一個人の考え方でしかありません。

おじさんへの文句が多いですが、意地悪でもないし優しい人が多いので恵まれている方だと思います。

『こういう人もいるんだな』くらいの感覚で受け止めていただけると嬉しいです。