今日は『ケーキの切れない非行少年たち』という本についてです。
タイトルの通り、非行少年たちに『ケーキを3等分にして』と伝えると、まず縦半分にしてからどうしたらいいか考えるなど、一般の人であれば簡単にできることもできません。
認知→計画→実行というプロセスも、認知が歪んでいたらどうなるでしょうか。
かなり生きづらいことは簡単に想像できるかと思います。
認知の歪みについてもうひとつ例をあげると、少年院でよくある訴えが『イライラします。薬をください。』だそうです。
しかし、よく診察をすると、何に対しても『イライラする』という言葉を使っていたようです。
お腹が空いてもイライラ、暑くてもイライラ、被害者に悲しい思いをさせたことに気づいて自分にイライラ、悲しいことがあってもイライラ、感情を表す言葉としてイライラしか知らないようでした。
このように、同じ世界でも受け取り方が一般の人と全く違うことがわかるかと思います。
私たちの基準では想像できない世界の見え方を垣間見ることができる本です。
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